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脅威の偽造米ドル紙幣「スーパーX」(その見破り方)
偽造通貨対策研究所 編
1.混抄繊維の断面形
  状の微妙な違い

 米ドル紙幣には用紙の偽造防止対策として赤と青の微細な繊維を抄き込んでいる。真正券ではナイロン繊維が使用され、その断面図は図(a)のようになっている。化学繊維の場合は精製の過程で繊維射出機が使用されるが、糸の断面形状は射出孔のあなの形状と同じになるため、特定の形状を有することが、微細であるだけに有効な偽造対策になるわけで (図a)ある。

一方、偽造券においても真正券と同等、同質の繊維が混抄されている。 しかしながら、繊維の断面をよく見ると、その形状は真正券とは異なったものであることがわかる。ただし、極めて微細であるため、一般のルーペや顕微鏡による視認は困難と思われる。

偽造券繊維の断面は図(b)のようである。ルーペ等でみた偽造券の繊維は、外観的には丸くて濃く赤いように見える。
2.競い合うハッチング
  部分の仕上げ精度

 連銀シールの中には米国の国鳥である白頭ワシがデザインされている。
偽造券は止まっている台座部分のヘアライン状横罫線の幅と本数が真正券とは異なっている。

 真正券では台座の罫線は7本であるのに対し、偽造券では10本の罫線が視認しうる。

 むしろ解像度においては、まるで偽造券の方が精度が高いぞと言わんばかりに見えてくる。その点が大いに驚異である。
3.偽造券の出来映え
  が上回るマイクロ文
  字(表面中央下部)

 マイクロ文字は200ミクロンの大きさで「THE UNITED STATES OF AMERICA」の文字が印刷されている。
 マイクロ文字は微細なため偽造目的で複製すると、かすれたり、つぶれ

たりして再現不能となる対策である。しかしながら、本偽造券では、むしろ真正券よりクリーンな状態で印刷されている。特に「E」字、「A」字、「R」字などは偽造券の方が格段に出来映えがよい。

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