目視による「新人民元」鑑定のチェックポイント

新人民元紙幣では、その裏面に通貨「YUAN」の表記と発行年の「2005年」の文言が新たに加えられた。
 
05年9月1日、人民元は偽造対策を強化した新デザインに変わった。
現行の人民元紙幣には蛍光インク、すかし、セキュリティースレッドなどの偽造対策が施されているが、別途深凹版印刷や新すかし、窓開きスレッドなど新たな偽造対策を施すことで、急増する偽造券への抑止策としている。
 
1.深凹版印刷による集合線


縦に12本の深凹版印刷による集合線が新たに加えられた。手触りでインクの盛り上がりが感じられる。
2.すかし
真正券のすかしは抄造工程中、紙に凹凸をつけ、厚みが変わることで透過画像に濃淡(明暗)がつき、肖像画などのモノトーン画像を表すことができるわけである。肖像画すかしのほお、髪などにその特徴であるグラデーション(階調=濃淡が徐々に変化)が見受けられる。
新たに金種マーク「100」のすかしが加えられた。
 
 
 

  印刷のため階調は見られない
3.セキュリティースレッド(混抄安全線)
 旧券ではセキュリティースレッドは埋め込み式であったが、新券では窓開きセキュリティースレッドに変わっている。
「¥100」の文言が連続印刷されている。
真正券
 裏面を上にし、透過光でみると埋め込み部分が反映され1本につながったセキュリティースレッドが視認される。


 用紙中に物理的に存在している
4.セキュリティースレッド(混抄安全線)
真正券ではこの部分を透過光でみた場合、表裏の赤い円と半円状マークがピタリと重合し、真円状になるよう位置が決められており、正確に印刷されている。
 
人民元(新デザインのみ)には表裏ともに、1面だけでは意味を成さない模様(または符号)が印刷されている。右の写真にみられる赤い円と半円状の受話器に似たマークがそれだ。
表面
 裏面にも同じマークが、異なる色で印刷されている。
裏面
しかしながら、偽造券では表裏を合わせる技術に問題があるため、二重の画線となり受話器に似たマークも真正券のようにピタリとは重合しない。人民元を素手により目視で鑑定せざるを得ない場合では、有力な鑑定ポイントになると言えよう表裏の画像がぴったり合っている。 表裏の透過
透過で表裏の模様が一致する
  
 
      
5.識別マークに見られる深凹版印刷について
 紙幣の右下には、いわゆる識別マークが、深い凹版印刷で印刷されている。真正券では紙の表面に対し、相当にインクが盛り上がって印刷されている。このため指の触感で金種が判断できる。本来識別マークは目の不自由な人のために考えられた印刷であるが、偽造対策としても有効で一石二鳥といった感のある対策である。鑑定方法としては斜光線による拡大鑑定をおすすめしたい。
6.紫外線による蛍光反応
真正券に紫外線、いわゆるブラックライトを照射する。金種マーク「100」が橙色に、無数のオプティカルフィラメント(光学繊維)が黄色と青色に蛍光発光する。なお、オプティカルフィラメントは自然光では無色であるため、視認できない。
星印を中心とする波紋状の幾何学模様はやや黄色みがかった蛍光発光を示している。
用紙が青白く発光する点、すかしが浮かび上がる点は表面の場合と同じである
7.紙幣記番号に見られる磁気反応
真正券の記番号の印刷には微弱な磁性インクが使用されている。画像的な差異はないが、磁気センサーに反応するため、鑑定装置などはこのポイントを鑑定要素に採り入れている例が多い。当該人民元はこの紙幣記番号以外はすべて非磁性インクで印刷されている。
  人民元の紙幣番号は磁性インクで印刷されている。

ドルや人民元の磁性インクをチェック



8.使用する鑑定機について




視認鑑定で使用する鑑定ツールについては、鑑定機XD−120DER型または鑑定機XC−150R型に標準装備の付属品セットをご利用下さい。
@紫外線・斜光/透過鑑定機UVD−2型(商品コードY-4)


A鑑定用無収差ルーペRD02型(商品コードY-6)

B偽造通貨鑑定マニュアルCD商品コードY-16)


C偽造通貨鑑定マニュアルNETバージョン(商品コードY-17



 使用方法は次の鑑定機サイト(URLをクリック)をご覧下さい。
http://homepage3.nifty.com/cdr/y1.htm

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